鳥栖市の日本語学校「日本文化教育学院」から学費滞納などを理由に退学処分を受けたとして、元留学生でスリランカ国籍の男性(31)が学校側に約254万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、佐賀地裁は25日、「退学処分は裁量権を逸脱したもので違法」として原告の請求を一部認め、学校側に約78万円の支払いを命じた。

 留学ビザで認められている就労時間が「週28時間以内」とされる一方、原告は入学前の2016年、同校のスリランカにある子会社から「月200時間は働くことができる」と説明を受けたと主張。来日後に十分な収入が見込めず、退学処分を受けたと訴えていた。

 達野ゆき裁判長は判決理由で、学校側が示した学費滞納などの処分理由の正当性を疑問視した。原告が次年度の学費を一部支払っていたのに退学処分を受けたと指摘、「既に支払った学費の対価として授業を受けることさえ否定するものであり、退学となった場合は、在留資格が取り消され帰国を迫られる恐れがあり、処分が原告に与える不利益は大きかった」などとし、原告の訴えを認めた。

 一方、就労時間に関する原告の主張は「同時期にスリランカから入学した留学生は他に13人いた。『200時間以上働ける』との説明があったなら、(入管に指摘されるまで)原告のみが200時間を超えて働いていたというのは不自然」などと退けた。

 原告側の弁護士は判決後の会見で「処分に関し日本語学校に慎重な手続きを求める判決で、一定の評価をしたい」と強調。支援者は「日本語学校との力関係から表に出ないだけで、退学になって強制帰国となるケースは何例もある。法的支援とつながった今回は珍しい」と話した。

 学校は「担当者が不在でコメントできない」とした。

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