新庄さんと木の穴を生かしたカウボーイハット(手前)。ロサンゼルスに行った時に触発されて制作したそう=佐賀市のギャラリーシルクロ

鳥のようなたたずまいのオブジェ。長崎市の港で、木造船の廃材をもらって制作したという

ヒノキの根の部分を煙に見立てた「煙付きパイプ」。自然の形を生かしたユニークな作品が並ぶ

つるした呼び鈴の石を鳴らすと、新庄さんが出迎える=佐賀市のギャラリーシルクロ

 天井には動物が脱皮したような皮がつるされ、壁や床には流木などを使ったオブジェがひしめく。企画展「新庄さんち」は、彫刻家の新庄良博さん(67)=筑後市=の家を再現するように、作品やコレクションを並べた。木々の自然な形を生かしたオブジェなどの小作品、国内外で見つけた石や絵画などで遊び心があふれる。

 展示室の入り口には玄関の扉1枚を持ち込み、表札をかけた。そばにつるされた石をトンカチでたたくと、呼び鈴代わりに澄んだ音が鳴る。「新庄さんち」をそのまま再現し、気軽に立ち寄れる雰囲気。新庄さんは「まだこぎれいにしとるなと思う。家はもっと積んである」と笑う。

 木々の自然の形を生かした木彫のイスやオブジェなど約150点。鳥がぴたりとたたずむようなオブジェは、港で燃やされている最中だった木造船の一部をもらい、慌てて作品に仕立てたという。「煙付きのパイプ」はぐにゃりと曲がったヒノキの根を煙に見立てたユニークな作品。コレクションには古賀春江が師事した画家・松田諦晶の自画像とみられる絵も並ぶ。

 新庄さんは約40年前にステンレスを素材に独学で制作を始め、その後は約2メートルの木彫作品などに取り組む。今回の小作品は流木や貝殻、人工物を素材にしており、「波で砕けたり、一度自然に返った素材が面白い。良く見せるいやらしさがなくなるのが魅力」と話す。

 ▶佐賀市松原のギャラリー「シルクロ」=電話050(1438)0501=で、2月1日まで。月曜休廊。25・26日午後1時、3時からは新庄さんと作品について語り合う「お茶講の時間」がある。参加費800円(茶と菓子付き)。

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