佐賀県は23日、九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)での重大事故に備え、2月2日に実施する県原子力防災訓練の概要を発表した。地震との複合災害を想定し、原発から6キロに位置する離島の向島(唐津市肥前町)で船などを使った全島民数規模の避難を初めて行う。玄海3、4号機の再稼働後初めての訓練となる。

 訓練は佐賀県と玄海町、唐津市、伊万里市が主催する。佐賀県内で震度6弱の地震が発生し、玄海原発3号機から放射性物質が放出される事態を想定し、自衛隊や県警本部など75機関、2337人が参加する。

 これまでも有人の離島からの避難訓練は実施していたが、少数だったため、住民から実情に近い訓練を求める声が上がっていた。今回は向島の実際の人口(54人、1月1日現在)を想定して、唐津市職員を含む47人が6隻の船に分乗して唐津市の星賀港に向かう。避難手段を充実させるため、海上自衛隊の船舶の参加を調整している。

 今回から災害対策本部の設置を、冷却水が大量に漏れるなどの「施設敷地緊急事態」時点に早める。バスでの避難では、軽度の障害があるグループホームの利用者が初めて訓練に参加する。警察や自衛隊のヘリから被災箇所や渋滞状況を伝達し、避難誘導に役立てる新たな試みもする。

 当日は玄海町、唐津市、伊万里市とその周辺のスマートフォンや携帯電話に緊急速報メールが訓練配信される。避難計画で玄海原発から半径30キロ圏の住民は佐賀、長崎、福岡の3県で25万7348人。

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