唐津フィールドワークプレ大会の茶会では、唐津市内の高校生が中心となってお点前を披露した=唐津市の旧大島邸

お点前する側と客側を交互に練習する。互いにお点前を見合って、所作を覚えていく=小城市の小城高

 小城高の茶道部員は、2019さが総文の本大会で唯一、お点前を披露する。総文本番に向け、静かな和室で特訓が繰り広げられている。

 礼節を重んじる茶道。ほとんどが初心者という部員たちは一つ一つ確かめるように作法を披露する。片付けで足を踏み出す時、「一歩目は右」。一歩目を大きく踏み出すと「(一畳は)4歩で戻る」。講師を務める茶道裏千家の西野宗弘さん(66)の言葉が飛んでくる。

 部員たちは、道具を清める「ふくささばき」を覚えることから始まり、簡略化した「略盆点前」、釜を使ったお点前などを順番に身につけていく。礼節の中で部員たちがよく指導を受けるのが、“重い物は軽く、軽い物は重く”。水を入れる重い器「水指」を持つ時は何気ないしぐさで、軽い茶せんは重々しく丁寧に扱う。そうすると涼やかで、美しい所作に見えるのだという。

 茶道の実行委員長を務める、2年の松尾亜実香さん(17)は小学1年で茶道を始め、茶道歴はなんと8年。背筋はぴんと伸びているのに、しなやかな所作で茶をたてる。茶を出すまではゆったりと、後片付けはスムーズにという流れを意識していて、「茶道を知る人には所作も見てもらいたいし、知らない人にもお茶そのものを味わってもらいたい」とかまえず来場してほしいそうだ。

 茶会の進行役「半東」を務める中川桃子部長(16)は「昨年の信州総文祭は食べ物もおいしくて、『住みたい!』と思うほどすてきだった。佐賀に来た高校生にも、良い所だと知ってもらえるよう、おもてなしをしたい」と瞳を輝かせる。

 

 

さが総文ではこんなこと 佐賀の茶や焼き物学ぶ 茶会やフィールドワーク

 

 茶道部門は7月28日にゆめぷらっと小城で茶会、29日には嬉野・有田・唐津を巡るフィールドワークがある。県内外から約400人の茶道部員が参加する予定で、佐賀の茶や焼き物の歴史を学ぶ。

 本大会は書と茶の湯という深い関わりから、書家・中林梧竹を生んだ小城市で開く。小城高の部員による呈茶で全国の高校生たちをもてなす。本大会では茶道部員が手作りした唐津焼を使う。一つ一つ違う表情を見せ、土物の素朴な温かみが感じ取れる。

 フィールドワークでは柿右衛門窯(有田町)を特別見学して焼き物を鑑賞するほか、嬉野茶の交流館「チャオシル」や唐津市の旧大島邸で呈茶をする。

 他部門の会場でもお点前を披露し、一般客らに無料で茶と菓子を振る舞う。総合開会式がある佐賀市文化会館(27日)、囲碁の鹿島高(28日)、吟詠剣詩舞の唐津市民会館(同)、文芸の伊万里市民センター(30日)に茶席を設け、部員たちは大活躍だ。

 客席を楽しませるよう、心に残るひとときをつくり出す茶道部門。小城高2年の中川桃子部長(16)は「相手の方に絵柄を向けたり、相手を思いやるところが魅力」と話す。純粋に茶を楽しみ、ゆったりとした時間が過ごせる機会、会場を訪れてみてはどうだろう。

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