使用済み核燃料を貯蔵するプールには、燃料集合体を収めるステンレス製の容器(ラックセル)があり、その間隔を詰めて貯蔵数を増やすのがリラッキングと呼ばれる工事だ。九州電力は2010年2月、玄海3号機のリラッキングを国に申請していたが、許可が下りる間際に福島第1原発事故が発生し、審査が止まっていた。

 3号機の貯蔵容量は1050体。容器の間隔を詰めると容量が約6割増えて1672体まで保管できる。同時に4号機と共用する。工事にはプールの空き容量が必要で、原子炉の稼働時に行い、3回に分けて実施する。

 収納容器の素材は従来のステンレス鋼から、中性子を吸収する性質を持つホウ素を添加したステンレス鋼に変える。九電はこの処置によって間隔が狭まっても、臨界を防ぐ機能や、冷却性、放射性物質の遮蔽(しゃへい)性を保つと説明している。

 電気事業連合会によると、同様の対策は東日本大震災前に、九電川内原発2基(鹿児島県)を含む28基で実施している。リラッキングについて、原子力規制委員会の更田豊志委員長は会見で「水中での保管量がいたずらに増えていくことは安全上の観点から望ましくないと考えている」と指摘し、乾式貯蔵への移行を促している。

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