人間、誰でも仕事がしたい。だが、思わぬ病気や事故で障害を背負えば、人生半ばにしてそれが叶(かな)わなくなることだってある◆働く意欲のある障害者への就労移行支援として実践的なビジネスマナーや在宅起業などのノウハウを指導する障害者ビジネススクール「ユニカレさが」がJR佐賀駅北口近くに開設されてはや5年を迎えた◆代表者は大野博之さん(54)。NPO法人「地球市民の会」(佐賀市)で長年、途上国の教育支援などに携わってきた経験から、障害者の社会参加を阻んでいる多くの課題が途上国の子どもたちを取り巻く障壁にも似ている-と開設を思い立った◆当時、この種の“学校”は日本で熊本にただ一つ。「ユニカレさが」は全国2番目の発足だったが、これをモデルに鹿児島、福岡、金沢などに開設されたという。つまり、同じ悩みを抱えている人や家族のニーズがそれだけあったと言うことだが、最新の『ユニカレ・ニュースレター』に満面の笑みで「家族のために、また頑張るぞ」と再就職を果たした佐賀市の田代正明さん(54)の顔があった◆2年前に脳梗塞で倒れ、半身まひや高次脳機能障害が残り、退職を余儀なくされた田代さん。しかし「ユニカレさが」との出会いで笑顔と仕事を手にしたのだ。人間、働く仕事があることの幸せに勝る幸せはないのである。(賢)

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