オフィスに併設するキッズスペース。窓の隙間から子どもの様子を確認することができる=小城市のショッピングプラザセリオ

 子どものそばで働ける新しいスタイルのオフィス「ママスクエア」が17日、小城市牛津町の商業施設「セリオ」の2階にオープンした。従業員はキッズスペースと壁一枚隔てた隣の事務所で仕事し、ガラスの隙間から、子どもたちの様子を見ることができる。家庭と仕事の両立がしやすくなり、勤務する女性従業員からは歓迎の声が聞かれた。

 ママスクエアは首都圏を中心に全国展開している。今回の事業所は小城市の実証事業として開設し、22カ所目。従業員は子どもを見守るスタッフを含めて16人で、多くが20~40代。企業から受注した電話対応や入力業務を行う。キッズスペースは1歳から使え、利用料は1日300円。子ども8人が利用する。小学生が夏休みなど長期休暇中に利用することも可能だ。

 ママスクエアの藤代聡社長(52)は「預け先との距離がなく、災害時もすぐに子どもと一緒になれる。働く姿を見ることは子どもの教育にもいいといわれている」とメリットを語る。1歳の息子と出勤する鳥飼弘子さん(33)はこの環境が働き出すきっかけになった。「上の子が小学生で、夏休み期間などを考えると、なかなか働きに出られなかった」という。

 県内の有効求人倍率は高水準が続いているが、働きたい女性たちが求める短時間勤務が可能な職種は限られ、同オフィスの従業員募集に対しては、約80人の応募があったという。開所式で江里口秀次市長は「潜在的なニーズが高い。子育てしやすい環境を整えたい」と話した。

 小城市に待機児童は11人、希望する園に入れない「潜在待機児童」は87人(1月1日時点)。同市は「働く場所や子どもの預け先がなく、転出するケースもある。こういったオフィスがあることで、子育て世代を流出させず、人口を維持したい」と話す。

 

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