佐賀県は21日、救急車が高速道路を使う際に自動料金収受システム(ETC)レーンを利用できるように西日本高速道路(NEXCO西日本)と協定を結んだと正式に発表した。協定の締結は18日付。利用希望を県内五つの消防機関から募り、3月中旬以降の運用開始を見込む。NEXCO3社の中でも初めての取り組みで、患者をより迅速に搬送する仕組みとして全国から注目されそうだ。

 救急車などの緊急車両は高速道路を無料で通行できるが、通行記録からは救急搬送かどうかの判別が難しい。県内では高速道路上からの搬送を除いてETCは利用されておらず、遠方の医療機関への搬送に高速道路を使う場合は有人料金所の車列に並ばなければならなかった。

 今後は県が窓口となり、各消防機関からETCの利用希望を受け付け、取りまとめて西日本高速に申請する。同社が発行する救急業務専用のETCカードを使って救急車がETCレーンを利用できるようになる。通行記録を同社から提供された県が、各消防機関に救急搬送だったかを照会する。ETC車載器の整備費用やカードの発行手数料は各消防機関が負担する。

 救急車のETC利用を訴え、協定締結のきっかけをつくった西松浦郡有田町の産婦人科医院「岸クリニック」の岸展弘医師(60)は「一刻を争う現場を知る立場から、ETCを通過できて良いことはあっても悪いことは一つもないと要望してきた。今回、実現に向けて尽力いただいた方たちに感謝したい」と喜んだ。

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