男役の後藤峰彦さん(左)と女役の佐藤来未さん=佐賀市の若楠公民館

 劇団Ziシアター(辻恵子代表)が佐賀市天神のアバンセで30日午後8時から、舞台「桜の森の満開の下」(坂口安吾原作)を上演する。2006年に初めて披露した演目の第3回公演で、妖しくも美しい世界で酔わせる。

 同作は1947年発表の短編小説。演出家野田秀樹の演劇プロジェクト「NODA・MAP」も繰り返し上演する、同名舞台の元にもなった。“女”の夫を殺した“男”が美しく残酷な女に翻ほん弄ろうされる物語を、咲き乱れる満開の桜が彩る。

 “男”を演じる後藤峰彦さん(51)=佐賀市=が小説を戯曲化し、上演を重ねるごとに進化してきた。後藤さんは「佐賀の八賢人おもてなし隊」で鍋島直正役としても活躍している。毎週休まず上演するハードな公演を通して培われた円熟味も加わった。

 “女”は演劇初心者を対象とした1年限定の演劇プロジェクト「テアトロこじーら」(同劇団主宰)に参加する佐藤来未さん(37)=柳川市=が務める。佐藤さんは「女の複雑な人物造形を読み解くのに苦労している」としながら「演劇は思った以上に面白い」と笑顔を見せる。

 辻さんは「佐賀には平日に演劇の公演がない。どんな反応が返ってくるか楽しみ」と話し「観客を美しく謎めいた世界に引き込みたい」と意気込んでいる。

 チケットは千円で、中高生は保護者の同伴が必要(小学生以下は入場不可)。問い合わせは辻さん、電話090(4772)6176。

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