『唐津の中の朝鮮文化』を手にする三岳出版社の三岳晉さん

 唐津市北波多出身の三岳晉(すすむ)さん(74)の個人出版社「三岳出版社」(福岡市)が、4冊目となる『唐津の中の朝鮮文化』を発行した。古代から近代までの歴史をひもとき、一つの地域に日韓交流がいかに色濃く刻まれているかが分かる。

 加唐島で誕生した古代国家・百済の武寧(ぶねい)王、唐津焼の起源のほか、朝鮮出兵で拉致された朝鮮半島の人々を帰国させる目的で始まった朝鮮通信使、肥前町を舞台にした「にあんちゃん」、日韓トンネル構想など幅広く紹介。唐津側だけでなく、ソウルに残る辰野金吾設計の朝鮮銀行本店、かつて朝鮮半島に形成された「佐賀村」にも紙幅を割いている。

 『九州のなかの朝鮮』(明石書店)などの著書がある元新聞記者で日韓交流史研究家の嶋村初吉さん(65)=福岡県筑紫野市=に執筆を依頼した。三岳さんは「国レベルの日韓関係が大変な今だがらこそ、本にできてよかった。長い交流史を見つめ直し、民間レベルの交流を進める一助になれば」と話している。

 A5判の131ページ。税別1300円。問い合わせは三岳さん、電話090(2503)1780。

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