高齢社会。地域の行事も年ごと姿を変えていく。地区の八幡神社の正月飾り。地区民が新しい稲わらで作っていたしめ縄も、ここ数年は出来合いのものを買ってきて飾るようになった◆年1回、般若経を読みあげ、無病息災を祈念する正月恒例の大般若会。今年は参加が少なかった。みんな足腰弱って、自宅から神社まで出て来るのが年々おっくうになるのだ。そんな地区の新年会で空き家の話題に。この空き家は持ち主が市内に引っ越してもう20年以上放置されたまま◆窓ガラスは割れ、屋根瓦もはがれ落ちている。板壁にはかずらが巻き、木造の建物はいつ崩れてもおかしくないありさまだ。空き家が倒れかかってこないか、現実的な被害を心配する隣家の者の不安といらだち。「持ち主や役所に言ってもラチが明かない」◆高齢社会ならではの問題だが、小紙「ひろば」にあった佐賀市富士町、柴田吉久さん(70)の「農業を終わらせる時」(14日付)はグッときた。後継者のいない農業をどう終わりにするか-についてのご意見だ◆柴田さんは「先祖代々が糧を得てきた土地をただ放棄するのではなく、春は山桜、秋には紅葉が彩りをなす土地にして神様にお返ししたい…」と、花と木の植栽を始めようというのである。「もう少し時間をください」という柴田さんの願いが叶(かな)いますように!(賢)

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