山口祥義佐賀県知事との会談後報道陣の取材に応じる、九州新幹線長崎ルート与党検討委員会の山本幸三委員長=佐賀県庁

与党検討委員会の山本幸三委員長との会談後、報道陣から取材を受ける山口祥義佐賀県知事=佐賀県庁

 九州新幹線長崎ルートの整備方針を決める与党検討委員会の山本幸三委員長(衆院福岡10区)が18日、佐賀県を訪れて山口祥義知事と会談した。未整備区間の新鳥栖-武雄温泉間に関し、フル規格かミニ新幹線による整備で検討を進めることへの協力を改めて要請した。会談後、与党検討委が整備方式の方向性をまとめる時期に関して「特に決めているわけではない」との認識を報道陣に示した。

 検討委の次回会合については「なるべく早く(通常)国会が始まったらやりたい」と述べ、国土交通省が検討している佐賀県の負担軽減策などを協議する方針を明らかにした。山口知事はフル規格に応じられない考えを伝え、報道陣には佐賀、長崎両県の合意がない状況も示して「白地から整理するような非常に難しい課題だ」と強調した。

 会談は非公開で行われ、意見交換の詳細は両者とも明らかにしなかった。山本委員長によると、負担軽減策に関する案は示さなかったという。山口知事は巨額の財政負担やルートの選定、在来線の運行への影響などフル規格の場合に生じる課題を挙げて「さまざまな問題が複合的に横たわり、簡単ではない」と佐賀県の立場を説明した。

 山口知事が9日に中村法道長崎県知事との会談で意見の一致をみた、国の責任で整備の方向性を出すように求める点については、今回の会談では触れられなかった。

 山本委員長は「互いにコミュニケーションを取り合うことでは一致した。佐賀県の考えや課題を含めて、これから議論しなければならない印象を持った」と報道陣に話した。山口知事は「課題を解くには時間がかかると思っている。新幹線は地域振興と密接に関係し、地元の佐賀県の意見が十分尊重されるべき課題と認識している」と述べた。

 長崎ルートで在来線の利用を計画していた新鳥栖-武雄温泉間は、フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の導入断念に伴い、検討委が代替の整備方式を検討している。長崎県やJR九州はフル規格での整備を要望している。

 山本委員長はこの日、福岡市でJR九州の青柳俊彦社長とも面会した。

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