直木賞を逃したものの、担当編集者らに囲まれ、「いつか必ず勝ちます」とガッツポーズをとる今村翔吾さん=東京・銀座

 直木賞候補には、2016年に「九州さが大衆文学賞」の大賞を受賞した今村翔吾さん(34)=滋賀県大津市=の作品も選ばれていたが、受賞は逃した。「落ちてがぜんやる気が出てきた。佐賀の人にも喜んでもらえる瞬間を必ず手に入れてみせる」と関西弁で前向きな言葉を並べた。

 今村さんは東京都内のカフェで、各出版社の担当編集者ら約30人と杯を傾けながら吉報を待った。今回の候補作「童わらべの神」を出版した角川春樹さんの姿もあった。

 16日午後6時20分すぎ、今村さんの携帯電話が鳴った。うなずきながら顔の前で手を合わせた。「ごめんなさい。あかんかったわ」。編集者からは「(デビューしたばかりで)候補になったことがすごい」「今回は選考委員に名刺を配ったと思えばいい。これで認知された」と次々に声が上がり、拍手に包まれた。

 デビュー前に受賞した九州さが大衆文学賞にはプロになる背中を押してもらったという思いがある。今村さんは「あの賞から全てが始まったようなもん」と振り返る。直木賞への思いは強く「何度倒れても起き上がる。佐賀の人たちにも応援してほしい」と話した。

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