2016年に診断されたがんの部位別患者数

 厚生労働省は16日、2016年にがんと診断された人は99万5千人で過去最多を更新したと発表した。高齢化が主な原因で、当面増加は続くとみている。がん登録推進法に基づき、全てのがん患者を追跡する「全国がん登録」のデータを初めて分析。これまでに比べ短期間に、より正確な実態を把握できるようになり、対策の質向上につながると期待される。

 データ管理をする国立がん研究センターの若尾文彦がん対策情報センター長は「法律ができて、ようやくスタートラインに立てた。今後生存率なども把握し、研究や対策につなげたい」と述べた。

 厚労省は、法制化前から行われている「地域がん登録」の15年分の統計結果も発表。患者数は89万1千人だった。1年で約10万人と大幅に患者が増えたのは、比較的死亡率が低く、報告漏れが多かった前立腺がんや甲状腺がんが増えたことなどが理由とみられる。同省は「これまでも年間100万人と推計しており、法で報告が義務付けられたことで実態に近い数字が出てきた」としている。

 16年の部位別では大腸がんが最も多く15万8千人、次いで胃13万5千人、肺12万5千人、乳房9万6千人、前立腺9万人だった。内訳は男性56万7千人、女性42万8千人。

 男性は胃が最多の9万3千人、前立腺、大腸、肺、肝臓の順で、14年に4位だった前立腺が順位を上げた。女性は乳房が最多で9万5千人、大腸、胃、肺、子宮と続いた。

 地域別の傾向はこれまでと同様で、都道府県別の年齢構成の違いの影響を取り除いた10万人当たりの新規患者数は、北海道や青森、秋田などの北日本、香川、長崎、宮崎などの西日本が多かった。

 16年の佐賀県のがん患者数は7137人(男性3931人、女性3206人)だった。人口10万人当たりは419・2人で、都道府県別で10番目に多かった。【共同】

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