パソコンなどの設備が整う子育て支援オフィス。左側のガラス越しにキッズスペースがある=小城市牛津町のセリオ

 小城市は、仕事と子育ての両立を支援する3カ年の実証事業を始める。託児や授乳室を備え、子どもを見守りながら仕事ができる共有オフィスを17日に同市牛津町に開設、民間企業が運営を担う。出産や育児のため既存の事業所で働くことが難しい市民の就業をサポートすることで人口減少を食い止め、所得の向上を目指す。

 佐賀県内の求人倍率は高水準で推移しているものの、出産後の職場復帰やフルタイムでの仕事が困難な親も多い。こうした人たちの受け皿として、オフィスでは雇用者の希望に応じて働く時間を設定、電話による営業や相談対応、データ入力など企業から受注した業務を行う。

 都市部を中心に託児付きオフィスや事業所内保育所を展開する「ママスクエア」(東京)が佐賀県内で初めて運営する。当初は10人を採用し、2020年度には20人程度に増やす。地元企業からも仕事を受託し、最終的には1800万円の売り上げを目指す。経営の安定化を図り、民間単独での事業継続につなげていく。

 市によると、市内で暮らす25~44歳の女性の就業率は73・1%。市総合戦略課は「市民アンケートでも子育て世代の女性の就労意欲は高い。希望の仕事に就けず、働きたくても働くことができない人は少なくない」とし、地元企業も対象に離職対策やキャリアアップの研修も開く。

 買い物の利便性も考慮し、オフィスは商業施設「セリオ」の空きスペースに整備する。総事業費は3千万円で、半分は地方創生に関する内閣府の補助金を活用、企業経営者などでつくる有識者会議が事業の効果を検証する。

 市総合戦略は「若い世代に選ばれるまちづくりを目指し、地域の活力を底上げしていきたい」と話す。

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