維新博の閉幕セレモニーで、「志」の文字を受け取った2019さが総文生徒実行委の佐藤雄貴委員長(左から2人目)=佐賀市城内の幕末維新記念館

幕末維新記念館の最後の来場者を笑顔で見送るスタッフ=佐賀市城内

辰野金吾ら唐津にゆかりある偉人の紹介パネルを見学する来場者=唐津市本町の旧唐津銀行

鳥栖サテライト館で鉄道の歴史について説明を受ける家族連れ=鳥栖市の中冨記念くすり博物館

 肥前さが幕末維新博覧会最終日の14日、佐賀市内のテーマ館や唐津市と鳥栖市の各サテライト館は大勢の来館者が詰め掛け、幕末維新期に日本をリードした佐賀藩の業績に触れた。フィナーレイベントには県内の高校生たちが参加し、維新博に込められた「志」を持つ大切さを継承していくことを誓った。

 ○…高校文化部のインターハイと呼ばれ、佐賀県で初めて開かれる「第43回全国高等学校総合文化祭(2019さが総文)」へ、維新博の“志”を引き継ぐセレモニーがあった。

 中央に「志」と記した、維新博の運営スタッフによる木の葉型の寄せ書きが、山口祥義知事から生徒実行委員会の佐藤雄貴委員長(17)=佐賀清和2年=へと手渡された。

 佐藤委員長は「志、受け取りました。2019さが総文頑張ります」と宣言。「本番まで200日を切り、いよいよという気持ち。佐賀の魅力を県内外や海外の人たちに伝え、受け取った志をつなぐ大会にしたい」と意気込んだ。

 生徒実行委員会のメンバーらによる「365日の紙飛行機」の合唱もあり、さが総文の成功へ向けて思いを一つにした。

 さが総文は7月27日~8月1日まで、全23部門が県内各地で開かれる。全国から約2万人の高校生が参加するほか、総合開会式では海外の高校生も文化活動を発表する。

 

来場者9割満足 テーマ館

 ○…最新のデジタル技術を駆使して、日本の近代化をけん引した佐賀の歴史を紹介した佐賀市のテーマ館「幕末維新記念館」「リアル弘道館」「葉隠みらい館」。大画面のスクリーンで幕末維新期の佐賀藩の物語を鑑賞したり、藩校を追体験したりする体感型施設が、多くの来場者を楽しませた。

 中でも幕末維新記念館は最終日は待ち時間が最大で約3時間となった。長い行列にもかかわらず、福岡市の山口健治さん(67)は「当時の佐賀が先見性や高い技術力を持っていたのに驚いた。列で待っている間も周りの人たちが食べ物や飲み物をくれて優しかった」と満足そうだった。

 幕末維新記念館の来場者を対象にしたアンケートでは、満足と回答した割合が9割に上るなど好評を博した。フィナーレイベントでは、スタッフの本村仁美さんが「訪れた人たちが『佐賀を誇りに思う』と目をきらきらさせていたのが印象的だった」と振り返った。

 

「偉人たち誇りに思う」 唐津会場

 〇…サテライト館となった唐津市本町の旧唐津銀行には期間中、目標の4万人を超す4万9146人(速報値)が来場した=写真。佐幕派の立場を取った唐津藩は、佐賀藩とは対照的な動乱期を過ごしたが、博覧会では唐津から生まれた多くの偉人たちに焦点を当てた。

 市内の岩田桂子さん(67)は「これは1回は見せんといかん」と、まだ訪れていなかった夫の康夫さん(72)とともに再訪した。康夫さんは「知らない歴史もあり、唐津の素晴らしさを再認識できた。逆風が吹いた時期もあった唐津から、日本を支えた偉人が出たことを誇りに思う」と話していた。

 県の担当者は「明治維新に対しては県内各地域で立場が違う」とした上で「今回の展示を通じて、佐賀県一丸で未来に向かっていこうというメッセージを発信できた」と胸を張った。

目標2万5000人突破 鳥栖会場

 ○…鳥栖市神辺町の「中冨記念くすり博物館」2階に設けられた鳥栖サテライト館はこの3連休中、家族連れらでにぎわった。

 両親と訪れた佐賀市の小一、鬼崎瑞生(みずき)君(7)はこれまでに維新博の全会場を回ったという。鳥栖会場ではスタッフから説明を受け、ゲームも楽しみ「鉄道や薬、はぜろうの歴史を知ることができて面白かった」と目を輝かせた。

 中冨貴代くすり博物館長は「県と鳥栖市のサポートを受けながら、鳥栖の産業の歴史を多くの人に知ってもらうことができた。目標の2万5千人も突破でき、感謝の言葉しかない。さらに情報発信に努めたい」と充実した表情で会期を振り返った。

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