中に入らない新成人対策として、佐賀市が試みた「青空成人式」。しかし、市長のあいさつを聞く新成人はまばらだった=平成12年1月、佐賀市文化会館

 二十歳の若者たちが大人になったことを自覚するための行事「成人式」。平成の成人式では、本来の趣旨とは外れた新成人たちの振る舞いも見られた。式典には参加せず、会場の外で友人とおしゃべり。1996(平成8)年の佐賀市の式では、全体の3分の1の約600人が会場に入らずじまいだった。

 佐賀市文化会館の外で、市職員が「間もなく式典が始まります」とハンドマイクで呼び掛けても、友人との再会を喜ぶ新成人たちは「あいさつが長くてつまらないし、友達と話していた方が楽しい」と聞く耳を持たなかった。

 式典に出ない新成人は翌年以降も多く、対応に苦慮した佐賀市は「中に入らないなら、外で開こう」と2000(同12)年に文化会館前の広場で“青空式典”を敢行。新成人たちの反応は「堅苦しくなかった」という声がある一方で、「厳粛さに欠けた」との指摘もあり、賛否が分かれた。

 近年では行政によるお仕着せの成人式ではなく、新成人たちの「実行委員会」が自ら企画運営するスタイルが中心になった。そうした効果もあって「中に入らない新成人は少なくなった」(佐賀市の担当者)という。

 成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が2022年から施行となるが、成人式をどう行うのかはまだ結論が出ていない。(新元号まであと106日)

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