(左から)「平和への思いと着物、コーヒーをつなげたい」と話す下永吉伸一さんと妻の知恵さん=佐賀市のオリジンコーヒー

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて参加国をイメージした着物を製作する「KIMONOプロジェクト」で、佐賀市の「オリジンコーヒー」がスポンサーとして名乗り出ている。製作する着物の国は、コーヒーの生産が盛んな東ティモール。下永吉伸一さん(61)と妻の知恵さん(48)の2人で営む小さなコーヒー店が、着物に平和への願いを込める。

 東ティモールはインドネシア東部のティモール島の東半分が中心の小国。16世紀にポルトガルが島を占領、後にオランダに西半分を割譲した。第2次大戦中は日本が占領し、戦後は再びポルトガル領に。1974年にポルトガルが撤退を決めた後、独立派とインドネシア併合派の対立で内戦になり、76年インドネシアが併合を宣言。独立派はゲリラ闘争を続け、推計10万人以上が死亡したとされる。99年の住民投票を経て2002年に独立した。

 2年半前、2人は東ティモールの映像を見たという。知恵さんは「子どもたちは笑顔だけど悲しい目をしている。子どもたちに未来への光をつなげたい」と目頭を熱くした。

 プロジェクトを知ったのは昨年の春。着物を通じて世界の平和を呼び掛ける事業に、「おいしいコーヒーを飲めるのは幸せなこと。お金ではなく、平和への思いをつなげるのが使命」と賛同した。

 振り袖は京都の京友禅が手掛ける。「太陽の昇るところ」を意味する国名から太陽や伝統織物「タイス」などを盛り込むという。2人は製作途中の写真を見ながら「わくわくする」と完成を待ちわび、「平和の輪に、コーヒーが交わっていければ」と胸を膨らませる。

このエントリーをはてなブックマークに追加