電子銃発生のボタンを押す上坪宏道所長=平成16年1月13日、鳥栖市弥生が丘の県立九州シンクロトロン光研究センター

 太陽光の約1万倍明るいとされるシンクロトロン光を用いた研究施設「九州シンクロトロン光研究センター」(鳥栖市)が、光源装置の運転を始めた。九州初の施設で、地方自治体としては全国で初めて佐賀県が設置した。超微量物質の組成分析や超精密加工などさまざまな利用が考えられ、地域産業の高度化や新産業育成への期待が高まった。

 シンクロトロン光は、光速に近い速度で進む電子を電磁石で曲げると発生する強力な光。光源装置は1周約76メートルのリング状で、実験装置へと光を取り込むビームラインは最大で20本設置できる。現在、大学や企業が設置しているほか、県有の6本は有料で利用できる。

 もともとこの前年9月の稼働を目指していたものの、同3月の福岡県西方沖地震の影響で遅れていた。この後、2006(平成18)年2月に開所した。

 報告書によると、16(同28)年度の県有ビームラインの利用実績は154件。産学官での利用時間数の内訳は大学と企業が4割超を占め、分野別では素材・原料が31%、エネルギーが22%などとなっている。(新元号まであと108日)

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