現在、100歳以上の高齢者が約7万人となり、女性が88%を占めています。平均寿命が50歳を越えたのは72年前です。女性は人生の節目を閉経で自覚しますが、年齢は50歳前後で今も昔も変わりません。閉経と寿命がほぼ同じ時代は、更年期(閉経前後の10年間)が社会的問題になることはありませんでした。しかし、平均寿命の延伸に従い健康的に最後の時を迎えることが重要になってきました。寝たきりや認知症といった「不健康な期間」は、男性(9.13年)に比べ女性(12.68年)が長く、老後に対する不安感も男性より女性が大きいことが知られています。 

 2人に1人の女性が100歳まで生きる時代。人生を楽しむためには健康の自己管理が重要です。女性は男性に比べ健康管理能力は高いようにみえますが,実際には子どもや家族を優先し、自分を後回しにする傾向があります。育児期の母親の調査(ママスタジア×博報堂子育て家族研究所,2017)で、「母親になって定期健診・人間ドックに行ったことがない」と回答したのは専業主婦の51.8%が最も多く,ついで産休・育休中(37.8%),パートタイム(27.2%)、フルタイム(12.2%)であったことが報告されています。

 育児期に形成された自己健康管理の習慣はその後も続きます。更年期には7割の人がのぼせ、ほてり、頭痛などを経験します。生活や仕事に支障を来たす人もいますが,多くは受診せず我慢しています。更年期症状のなかには自覚症状が出にくい「骨粗しょう症」、「狭心症」、「心筋梗塞」などの病気が隠れていることがあります。更年期には、人生の踊り場,転換期という意味が含まれています。残り50年をどう生きるか、この時期に自身のからだ、こころ、生活について見直してみませんか。私たちはNPO法人ポコアボッコと共同で女性の健康問題を同じ悩みを持つ仲間と分かち合い,解決していく活動をスタートしました。参考、ポコアボッコは佐賀市水ヶ江2の11の11、 電話0952(60)2152)です。(佐賀大学教育研究院医学域医学系=母性看護・助産学領域=教授 佐藤珠美)

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