子どもたちの前で玉が勝手に動き出す手品を披露する「Mr.せいちゃん」こと井上誠二さん=唐津市西城内の大志小 

 唐津市に放課後児童クラブなどを中心に活動する手品師がいる。「いんちきマジシャンMr.せいちゃん」と名乗るのは、駄菓子の卸売りを営む井上誠二さん(57)。「今日は駄菓子屋じゃなくて、だましやです」。軽妙な話術とマジックで子どもたちを楽しませている。

 唐津市西城内の大志小の放課後児童クラブ。児童約40人が奇術に見入っていた。「いんちきぷい」。井上さんが唱えると、白紙だったノートに絵が現れた。「すごい」。拍手と歓声が上がった。

 失敗もたまにあり、すかさず子どもたちが「手に隠してる」と指摘。「素直な心で楽しんでね」。にこやかに受け流す。2年生の青山優奈さん(8)は「一生懸命見たけどタネが分からなかった」と不思議がっていた。

 4年前、友人の還暦祝いで披露したのがきっかけ。集まった友人は大盛り上がりで「これはいける」。市内の温泉施設で2年間、2カ月に1回のペースで公演した。徐々に児童クラブや高齢者施設でも披露するようになり、今では市内5校の児童クラブで定期公演する。

 手品のレパートリーは30種を超す。インターネット動画を見ながら腕を磨いている。「子どもたちがびっくりしている顔を見るとうれしい。おかしく笑ってもらえる手品を目指す」。笑顔を原動力にする。

このエントリーをはてなブックマークに追加