佐賀県立大和特別支援学校(佐賀市大和町)の分校を同市川副町の小中学校に設置する計画について、県教育委員会が正式に断念したことが8日分かった。児童生徒の増加に対応するため空き教室を活用した分校設置を目指していたが、地元住民や保護者の理解を得るのは困難と判断した。

 県教委と佐賀市教委の担当者は同日、川副中を訪れ、学校と保護者に断念の理由などを説明した。川副中PTAによると、県教委は「南川副小と川副中には分校を設置しない」と示した。今後、四つの地元自治会や南川副小にも説明する。

 分校設置を巡っては、県教委や市教委が昨年7月から地元住民や保護者を対象に説明会を開いてきたが、「新しい学校をつくるべき」「本校と同レベルの教育が受けられるのか」「(小中学校の)在校生に影響が出る」など強い反対意見が出ていた。市教委は昨年末、空き教室利用の目的外使用許可を見送る方針を県教委に伝えた。「今の状況では難しく、県への推薦はできない」としている。

 県教委の麻生俊一特別支援教育室長は取材に、「地元への説明が終わっていないので詳細は言えない」と述べ、代替案を含む今後の対応は「検討中」と話すにとどめた。川副中PTAの藤川和弥会長(51)は「ずさんな計画だった。説明会でも質問に対し『検討します』と返すばかりだった」と県教委の対応を批判した。

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