Q 宅配便は荷物を送るときやネットショッピングなど、いまや生活に根付いているサービスです。ただし、届け先を間違えて配達されるトラブルも稀にあるようです。他人宛の荷物と気付かずに受け取り開封してしまった場合、間違えて届けた宅配業者の責任になるのでしょうか。それとも気付かず、受け取った側が弁償するのでしょうか。

 A まず、宅配業者は間違いなく荷物を届ける義務がありますので、第一次的には間違えて届けた宅配業者の責任になると考えます。よって、損害が生じていれば損害賠償求可能でしょう。

 ただ、受け取った側が、間違えて届けられていると知っている場合や、わずかな注意をすれば知ることができたとき(故意又は重大な過失があるとき)に開封してしまった場合は、損害が生じていれば、損害賠償責任を負うことが考えられます。

 問題は、極めて特殊な趣味のアダルト製品など、プライバシー性の高い物を誤配送され、開封された場合です。というのは、プライバシー権はいったん侵害されてしまうとその回復が不可能ないしは著しく困難になってしまうからです。

 この場合も、先に述べた通り、配達業者らに慰謝料を請求できる可能性はあります。ただ、こうした品物は通常、業者も中身を知り得ないような形で発送されるのが、一般的なようです。

 とすると、業者や開けた人に対して責任を追及することは原則的には難しいと考えます。

 確かに、頼んだ人は「恥ずかしい趣味を知られた」という事態になってしまいますが、業者らに責任がないような場合は慰謝料請求できないでしょう。頼みたい人は郵便局の局留めにするなどの方法をとるのが無難でしょう。

 もっとも、このような問題が生じないためにも宅配業者には誤配送が生じないようにしてもらいたいものです。(武雄市 弁護士・大和幸四郎)

 

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