正月気分がいっぺんに吹き飛ぶ大きな揺れだった。3日夕、九州地方などを襲った地震。熊本県で震度6弱を観測、佐賀県内も各地で震度3や震度2を記録した。「2度目の揺れが来るかもしれない」。2016年に起きた熊本地震の記憶がよみがえった人も多いはずだ◆年明け早々の地震。新幹線が立ち往生し、Uターン客を直撃した。大みそかのこの欄で、天災は忘れた頃にやってくるという先人の教訓に反して頻発していると振り返ったばかり。今年一年も昨年のような災害におびえる年になるのか。不安は募る◆震度6弱に見舞われた熊本県和水町(なごみまち)は日本人初の五輪選手で「日本マラソンの父」と称される金栗四三(かなくりしそう)の生誕地。6日に始まるNHK大河ドラマ「いだてん」の主人公として話題を集める。熊本の復興を大いに盛り上げてほしいと願っていた矢先の地震である◆前回の地震で被害があった熊本城の復旧もようやくめどがつきつつある。「武者返し」で知られる石垣が美しい姿を取り戻し、つい昨年暮れに公開された。修復作業や観光客の足取りに影響が出ないか心配だ◆熊本では被災者2万3千人(10月末時点)が仮設住宅などでの仮住まいをしている。今回は前回の地震が誘発した可能性もあるという。いつまで警戒を続けなければいけないのか。悲痛な声が聞こえてくる。(丸)

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