初日から3万人以上の人出となった肥前夢街道=平成2年1月2日、嬉野町

 江戸時代の長崎街道の風景を再現したテーマパーク「肥前夢街道」が嬉野町(現嬉野市)にオープンした。長崎道全線開通が目前に迫り、「温泉」「歓楽」という従来ある嬉野の魅力に加えて滞在型観光の目玉にしようと、同町内の旅館「和多屋別荘」の子会社が開いた。

 東映太秦(うずまさ)映画村(京都)の技術協力で、同旅館南の茶園約6万5千平方メートルに、約34億4千万円で整備。忍者屋敷や芝居小屋、酒井田柿右衛門美術館などを備え、飴売りやがまの油売りなども風情に色を添えた。

 開園初日は約3万人、初年度で約100万人が来場したが、徐々に減少。2期連続の赤字や、借入先の日本債権信用銀行の破綻が引き金となり2000(平成12)年12月、売却方針が発表された。前月には有田町の有田ポーセリンパークも売却が決まり、翌年は宮崎のリゾート施設「シーガイア」が破綻するなど、大型レジャー施設の不振が続いた。

 和多屋別荘は03(同15)年に経営から撤退。子会社は解散し、施設運営会社「マール」(嬉野市)が引き継いだ。現在は「忍者村」として浸透し、外国人観光客から特に人気が高い「忍者」を観光資源として生かす「日本忍者協議会」に嬉野市も加盟するなど、地域の観光政策にも一定の影響力を発揮している。(新元号まであと119日) 

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