九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)で重大な事故が発生した場合に、原発の30キロ圏内から避難する住民を受け入れる佐賀県内の515施設のうち41・2%に当たる212施設が、土砂災害警戒区域や浸水想定区域など自然災害のリスクが高い場所にあることが県などの調べで分かった。原発事故と水害などの複合災害に遭う恐れがあるとして、反原発団体が「安全な避難場所になるように見直しを」と求めている。

 共産党の井上祐輔県議が県消防防災課に調査を求め、原発から30キロ圏内に当たり、避難計画を策定する玄海町、唐津市、伊万里市に同課が聞き取った。

 原子力災害時の避難場所は玄海町が小城市、唐津が佐賀市や多久市など12市町、伊万里市が武雄市や鹿島市など5市町になっている。玄海町は避難所15カ所のうち5カ所、唐津市は310カ所のうち142カ所、伊万里市は190カ所中65カ所が、自然災害時にリスクのあるいずれかの区域に該当した。玄海町、唐津市、伊万里市に計561カ所ある原子力災害時の集合場所も、20・1%に当たる113カ所がいずれかの区域内にあった。

 調査結果を受け、「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)ら13団体が28日、避難所や集合場所を見直すよう県に要望した。県消防防災課は「全くハザード(危険)がない所を確保するのは不可能。自然災害の危険が高まった時に施設が使えない可能性は認識しているが、その時その時の判断にならざるを得ない」との考えを示した。

 石丸代表は「自然災害は待ってくれないが、原発は人間の手で止められる。安全な避難計画となるまでは稼働を認めないでほしい」と述べ、早急な見直しと避難計画について地区ごとの説明会を開くことを求めた。

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