国土交通省は17日、建設費が上振れしている九州新幹線長崎ルートと北陸新幹線についての財源確保策を固めた。2ルートの建設費増加分3451億円に対する佐賀など沿線4県の追加負担は最大で合計574億円に上る見込み。財源確保にめどをつけたことで、開業目標の2022年度には間に合う見通しがついた。

 新幹線の建設費は、JR各社が施設使用料として支払う貸付料を除く3分の2を国が、3分の1を地方が距離に応じて負担する仕組みになっている。

 国交省によると、建設費の増額は武雄温泉-長崎間が1188億円増えて約6200億円に、金沢-敦賀間は2263億円増えて約1兆1860億円となる。

 追加財源の内訳として、JR各社の貸付料からは1729億円を充てる。その大半は、将来入る貸付料を担保にした民間借入金を、国が調達した資金を低金利で供給する財政投融資(財投)に切り替え、これに伴う金利削減による余剰資金から捻出した。

 残り1722億円は国と地方で負担割合に応じて対応する。このうち計744億円は、国交省は貸付料の活用について今後も検討を重ねるとしているため、成果次第で負担が減る可能性もあるが、それを考慮しない場合、地方負担は248億円となる。またJR本州3社が国鉄時代に東海道、山陽、上越、東北の既設新幹線の購入代金として国に分割で年724億円返済している譲渡収入から4年間で652億円を国費として充て、地方も326億円を負担する。

 JR九州、西日本両社は新幹線整備による受益を勘案して算定する貸付料を建設費に応じて引き上げることを拒否し、政府も追加負担は求めない方針。国交省はこの財源確保策を18日の与党プロジェクトチーム(PT)の会合で報告する。

このエントリーをはてなブックマークに追加