佐賀県は土地利用の基本方針を示す2019年度以降の次期県国土利用計画の素案をまとめた。全国的に所有者不明の土地の有効活用が重要課題になる中、空き家や未利用の土地などが生じることを防ぐために、住民の理解促進や国への政策提案に取り組む方針を新たに盛り込んでいる。
 相続後の未登記などで誰が所有しているのか分からなくなった土地の問題で、公共事業や災害復旧に支障が出るケースが相次いでいる。有識者研究会の試算では、全国で九州の面積を上回る約410万ヘクタールが所有者不明となっている。
 国が15年8月に策定した全国版の国土利用計画には所有者不明問題は含まれていない。県は今年6月に対策に取り組むための特別措置法が成立したことや審議会の意見を踏まえ、独自に問題の経過や国の動向、今後の対応を計画に付記する方向で準備を進めている。
 素案では、県内では土地の利用度が極めて高い状況を示す一方で、人口流出などで今後、所有者不明問題が深刻化することを予想している。その上で、空き家や空き地の利活用に向けた施策に加え、高齢者や相続する世代を中心に問題意識の共有を図る必要性を示している。
 第5次となる次期計画は28年度までの10年が実施期間で、農地や森林、宅地の面積規模の目標や土地利用の取り組みを記す。素案は県のウェブサイトで閲覧でき、パブリックコメント(意見公募)を来年1月10日まで実施している。
 問い合わせは県土地対策課、電話0952(25)7034。

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