長崎ルートなどの建設費増加に対する財源確保を議論した与党PT=東京・永田町の衆院第2議員会館

 整備新幹線の事業方針を検討する与党プロジェクトチーム(PT)は11日、政府に対し、建設費が上振れしている九州新幹線長崎ルート(武雄温泉-長崎)と北陸新幹線(金沢-敦賀)について、目標時期に合わせ確実に開業させるために財源の見通しをつけるよう申し入れた。

 新幹線の建設費は、JRが払う貸付料を除く3分の2を国が、3分の1を地方が距離に応じて負担する。都内で開かれたPTの会合で、国土交通省は両区間で計3450億円膨らむ建設費に関し、財務省に国費の増額を要求していると報告した。今月下旬の予算編成までに国、地方それぞれの負担額を詰める。

 国交省は2016年度に建設費の不足を捻出するための民間借入金約8千億円を、国が調達した資金を低金利で供給する財政投融資(財投)に切り替えた。その金利削減分を今回の建設費増額に充当できないか調整するとした。

 JR九州、西日本両社は新幹線整備による受益の程度を勘案して算定する貸付料を建設費に応じて引き上げることを拒否しており、与党PTも追加負担は求めない方針。その代わりに、財投の活用に伴う余剰金を使えれば貸付料が増えたのと同じ状況になる。

 武雄温泉-長崎間は建設費が1200億円増額し、6200億円となる見通しで、佐賀県は交付税措置前で79億円の負担増と試算している。軽減されるかどうかは貸付料をどれだけ使えるかに左右される。

 また、JR本州3社が国鉄時代に東海道、山陽、上越、東北の既設新幹線の購入代金として国に分割で年724億円返済している一部を充当できないかについても調整中と説明した。

 会合後、座長の岸田文雄自民党政調会長は次回PTで最終的な対応策を報告すると記者団に語った。

このエントリーをはてなブックマークに追加