唐津くんちの曳き込みで、大勢の見物客でにぎわう旧大成小グラウンド。奥の建物が解体される旧校舎=11月3日、唐津市富士見町

大成小校舎が建つ以前、曳山が西の浜に曳き込まれていたころの写真

 2004年に閉校した唐津市富士見町の旧大成小学校校舎が、2年遅れで来年度にも解体される見通しとなった。唐津市は来年3月末に学校法人大隈記念早稲田佐賀学園に校舎を無償譲渡し、学園が解体する。旧大成小の敷地は、唐津くんちで曳山(やま)の曳(ひ)き込みがある「お旅所」となる特別な場所でもあり、解体後は松林越しに唐津湾を臨め、曳山関係者は「昔の曳き込みの姿に近づく」と歓迎する。

 校舎北側は西の浜で、1961年の校舎完成以前は、高島や鳥島が浮かぶ唐津湾を背景にくんちハイライトの曳き込みが行われてきた。現在は、以前はなかった校舎裏の松林が校舎3階ぐらいの背丈まで成長。松の隙間から唐津湾が見える。

 敷地(1万3千平方メートル)はすでに14年7月から無償貸与され、早稲田佐賀学園が第2グラウンドとして中学の部活動などで活用している。市と学園が同年6月に交わした確認書で、校舎は16年度末までに無償譲渡とし、譲渡後は学園側の負担で速やかに解体するとしていた。

 だが市側の事情で譲渡が遅れていた。志道小との統合で04年度に校舎としての役割を終えて以降は、青少年支援センターや図書配送センターなどで使われている。市はこれらの移転先を14年度から検討。調整が遅れていたが、改修中の旧唐津赤十字病院(二タ子)の管理棟に本年度内に移転する見通し。

 11月の定例教育委員会で学園と交流を進める政策部に管理を移すことを承認した。開会中の市議会に青少年支援センターの所在地変更の条例改正案も提案している。最終的には無償譲渡の議決が必要になる。

 学園は「譲渡されれば速やかに解体したいが、時期は工事費にも左右される。曳き込みとグラウンド活用が両立するように関係者と協議しながら今後の利用を考えていきたい」とし、早ければ来年11月のくんち本番までに解体する意向を示している。

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