佐賀藩10代藩主鍋島直正の信念や功績を語った富田紘次さん(左)=佐賀市のメートプラザ佐賀

 明治維新150年に合わせ、近代化に貢献した幕末期の佐賀藩に焦点を当てたシンポジウム(佐賀市、同市教委主催)が1日、佐賀市のメートプラザ佐賀であった。鍋島報效会徴古館主任学芸員の富田紘次さんが講演し、近代化に尽力した佐賀藩10代藩主鍋島直正の信念や功績を紹介した。

 富田さんは講演で、直正が「長崎警備」に際し、砲台を増やすことに注力した経緯を説明。1853年のペリー来航を巡っては、幕府に外国船を打ち払うべきと伝えたとし、「長崎を守る一担当者という枠に収まらず、国防全体のことや海外問題まで視野に入れて警備を担当していた様子がうかがえる」と語った。

 直正がオランダから購入した蒸気船「電流丸」に初乗船した後、娘に宛てた書簡に触れ「『飛び立つようにうれしい』と率直な感情を伝えている。強い国防意識の一方、わくわく感も伴いながら長崎警備が進行していた」と分析。「国力は計りがたく油断ならない」などとする水戸藩士やイギリス外交官の直正評も紹介した。

 会場には約500人が来場。NBCラジオ佐賀のパーソナリティを務める岡本憲明さんも講演し、富田さんと2人のトークショーなどもあった。

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