「先人たちを知ってもらいたい」と話す、佐賀医学史研究会の鍵山会長=佐賀市鍋島の養正会薬局

 佐賀医学史研究会(鍵山稔明会長)は幕末や明治期に佐賀の医学に貢献した人々を紹介した『佐賀医人伝』の改訂版を発行した。医師で、県政など地域の課題にも力を入れた鹿毛良鼎(かげりょうてい)(1855~1923年)ら14人を追記し、計140人の先人たちの功績を収録している。

 初版は昨年2月、近代医学の発展や地域医療の充実に尽くした佐賀の医学者126人の功績を掘り起こして刊行。同研究会は佐賀新聞文化奨励賞を受賞している。初版が好評で、新たな資料や情報が寄せられたことから、研究を進め、初版から1年8カ月で改訂版の出版に至った。集めた資料や写真も多数掲載し、巻末には索引も付けている。

 新しく追記されたうちの一人、鹿毛良鼎は現在の基山町に生まれた。西洋医学を取り入れ、優しい人柄で多くの人望を集めたという。好生館改築や県道の整備、農業など、地域のために幅広く手を尽くした。

 ほかにも、佐賀市出身の小児科医で未熟児対策に尽力した大坪佑二(1903~65年)、鳥栖市出身で、こう薬の「朝日万金膏」の開発をした髙島熊吉(1870~1948年)らも追記している。

 鍵山会長は「佐賀の医学者は種痘を全国へ広げたり、国家試験の元となる制度を築いたり大きな功績を残している。医学のほかにも地域に貢献した先人のことを知ってもらいたい」と話している。

 A5判、302ページ。1500円(税別)。県内書店や佐賀新聞社で取り扱う。問い合わせは、佐賀新聞プランニング出版、電話0952(28)2152。

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