「見島のカセドリ」の無形文化遺産登録を受け、会見した加勢鳥保存会の武藤隆信会長=佐賀市役所大財別館

 佐賀市蓮池町に伝わる「見島(みしま)のカセドリ」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されることが正式に決まった。地元には決定を喜ぶ声がある一方で、ひっそりと受け継いできた神事に注目が集まりすぎることへの不安や戸惑いもある。

 加勢鳥保存会の武藤隆信会長(65)は29日、市役所で会見した。登録決定は市の担当者からの電話で知ったといい、「登録されることはありがたく、世界に知られることは光栄なこと」と喜んだ。一方で「これまで以上に人が訪れるのでは」と、不安を繰り返し口にした。「地元でも『よかったね』という言葉の次には『大変なことになるのでは』という言葉が出てくる」と説明した。

 見島のカセドリは近年、見物客が増え、無断で民家に上がるなどマナーの悪さが目立っていたという。武藤会長は「これからも淡々と継承していきたい。そのためにも地元のやり方を尊重し、遠目から見守ってほしい」と呼び掛けた。

 決定を受け、秀島敏行市長は「『見島のカセドリ』が次世代に継承されていくことを心よりお祈り申し上げる」、山口祥義知事は「時代を超え、世代から世代へと大切に継承されてきた地域の関係者に敬意を表する」とそれぞれコメントした。

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