酒をこよなく愛した笹沢さんとの別れを惜しみ、ビールで献杯する出席者=平成14年11月29日、佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 前月に亡くなった作家笹沢左保さん=享年(71)=をしのぶ「お別れの会」が、佐賀市で開かれた。佐賀に住み、佐賀を愛した笹沢さんとの別れを約100人が惜しんだ。

 笹沢さんは横浜市出身。1960(昭和35)年に「招かれざる客」でデビュー。日本探偵作家クラブ賞(現日本推理作家協会賞)や日本ミステリー大賞を受賞したほか、70年代からは時代小説も手掛け、「木枯らし紋次郎」シリーズなどで人気を博した。

 88(同63)年に富士町(現佐賀市)に転居。同町の「古湯映画祭」に招かれ、山あいの景色に魅了されたのがきっかけだった。

 佐賀での13年間にも「取調室」や「宮本武蔵」など100冊以上を執筆。「世界・焱(ほのお)の博覧会」や佐賀空港開港を記念し、森村誠一氏や夏樹静子氏と発表した佐賀が舞台の「小説三部作」も話題を集めた。

 笹沢さんの提唱で94(平成6)年に始まった「九州さが大衆文学賞」では自ら選考委員長も務めた。逝去後の2003(同15)年から、大賞名は「笹沢左保賞」となった。

 富士町の旧宅は現在、「笹沢左保記念館」として公開されている。(新元号まであと153日)

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