シリアやイラクでの取材成果を報告する玉本英子さん=佐賀市立図書館

 中東の紛争地域で取材を続けるジャーナリスト玉本英子さんが18日、佐賀市で講演した。シリアやイラクで紛争に巻き込まれた子どもや女性を取材した最新映像を紹介し、「日本での報道は減っているが、今でも非常に厳しい現実がある」と訴えた。

 玉本さんは10月、かつて過激派組織「イスラム国」(IS)が首都と称したシリア北部ラッカに入った。米軍主導の有志連合が支援して奪還作戦が行われ、昨年10月に解放が宣言されたが、玉本さんは、有志連合の砲弾で右脚を切断し、家族4人を亡くした少女に触れ「ISがいなくなってよかったという報道がされているが、市民は大きな代償を支払っている」と話した。

 ISはイラク北部などで暮らすヤジド教徒を迫害し、多くの男性を虐殺、若い女性を拉致して性奴隷にした。性奴隷から生還した女性は、難民として移り住んだドイツで安定した暮らしを送っているが、いまだにトラウマ(心的外傷)に苦しめられていることを玉本さんに明かしたという。

 玉本さんは「戦争では少数派が徹底的にやられる。今なお苦しんでいる人がいることを知っていほしい」と語った。県ユニセフ協会が開いた「ユニセフのつどい」で講演した。

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