店頭に並んだ「いちごさん」を買い求める親子=15日午前、佐賀市大財のさが風土館季楽直販本店

 「さがほのか」以来20年ぶりとなる佐賀県産イチゴの新品種「いちごさん」の収穫が始まった。日本を代表する「いい・いちご」に育ってほしいという願いを込め、11月15日が初出荷日に選ばれた。摘みたてのイチゴは早速、佐賀市内の店舗で販売され、試食した消費者は甘さとみずみずしさを味わった。

 県内の生産者の先陣を切って佐賀市三瀬村の平川乙次さん(71)が収穫したいちごさんは、JAさが直営のさが風土館季楽(きら)直販本店(同市大財)へ運ばれた。

 イチゴの流通量がまだ少なく、通常は100グラム千円程度の高値が付く時期。この日はデビューを記念し、いちごさんの名前にちなんで1パック(270グラム)「1530円」で販売された。

 店には特設の陳列棚とテントが設置された。前田隆広店長が午前11時に販売開始を告げると、買い物客が足を止め、そろいの赤いはっぴを着たスタッフから試食用に切り分けられたイチゴを受け取っていた。

 佐賀市の主婦坂本奈那子さん(26)は、新聞報道でいちごさんを知り、ママ友の間で話題にしていたという。「みずみずしくておいしかった。1歳の娘もおいしそうに食べていた」と笑みを浮かべ、「見た目もきれいで女性にうけそう。県外にも広まってほしい」と話した。

 同店は18日まで数量限定で、1パック1530円で販売する。

 新ブランド名の発表からは1カ月になる。販売戦略を担当する県流通・通商課の金澤智寿子課長は「この日を迎えられて感無量。(品質の)いいものが店頭に並んだ」と胸をなで下ろした。買い物客の反応に手応えをつかんだ様子で「さがほのかに代わって、20年、30年と全国で愛される品種に育ってほしい」と期待した。

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