左からアニメ「ゾンビランドサガ」声優の河瀬茉希さん、本渡楓さん、衣川里佳さん

 佐賀を舞台にしたテレビアニメとして先月から放送が始まり、話題を集めている「ゾンビランドサガ」。放送開始後、佐賀では初めてのイベントとして20日の「さが維新まつり」のトークショーに登壇した声優の本渡楓さん、河瀬茉希さん、衣川里佳さんに、アニメの魅力や佐賀の印象、地方を舞台にした声優の仕事について話を聞いた。(※15日付佐賀新聞にイベント後の一言を掲載)

 ■本渡さん「方言に『どやんすー』」

-本渡さん演じる源さくらは唐津出身の女の子という設定。作中、本渡さんも唐津弁に挑戦している。

本渡 名古屋出身だが方言は使ったことがなかったし、今まで方言を使うような作品に携わったことがなかった。台本を開いて唐津弁を見たときに「どやんすー、どやんすー(どうしよう、どうしよう)」と思った(笑)。

 収録現場に唐津市出身の方が方言監修に来てくれて、やさしく丁寧に教えてくれる。現地の人が聞いて正しく表現できているか不安もあるが、実際にしゃべってみると楽しいし、改めて方言は可愛いと思った。

-作品では源さくら以外にも、同じアイドルグループ「フランシュシュ」のメンバーである二階堂サキなど、佐賀弁(唐津弁)をしゃべるキャラクターが登場する。好きな佐賀弁は?

河瀬 「やーらしか(かわいらしい)」はかわいらしくて好き。

衣川 「よかったい(いいんだよ)」とか、サキちゃん(出演キャラクターの二階堂サキ)の「言いよっやろが(言ってるでしょうが)」のように「っ」が入るのはかわいくてクセになる。方言はすごく刺激になっていて、すぐ使いたくなってしまう。

河瀬 収録現場でもよく使っている。新しい方言を聞いたらすぐ真似してみたり。

本渡 「どやんすー」はとても言いやすいし使いやすくて好き。「〇〇したっちゃろ(したんでしょ)」っていう言葉の「ちゃ」を使うところがすごく変わってると思ったし、響きも好き。

 ■河瀬さん「ワラスボ買って帰りたい」

-佐賀は農業県で、玄界灘と有明海という二つの海もあることから漁業も盛ん。「これは食べてみたい」というものは。

河瀬 ワラスボ(※1)。

本渡 私も! 顔が怖いけど、どんな味か気になる。

河瀬 お土産に買って帰りたい。いろんな人に「検索しないで楽しみにしてて」って伝えて渡そうと思う(笑)。

衣川 新ブランドの「いちごさん」(※2)も気になる。

本度 私はオーソドックスに佐賀牛(※3)をシンプルに分厚くいただきたい。あとはノリ(※4)も。

衣川 イカ(※5)が本当においしかったから、「いかしゅうまい」を食べてみたい。お土産ランキングを調べたら1位だった。

 ■衣川さん「とことん佐賀を愛したい」

-他県を題材にした作品の経験は。また佐賀を舞台にした今作への思いは。

衣川 長野県を舞台にしたアニメに携わったが、作品の中で触れただけで、こうして実際に訪れることはなかった。今回「ゾンビランドサガ」で佐賀に来ることができてうれしい。携われるならとことん佐賀を愛していきたい!

河瀬 方言を使う作品の経験も無いし、出身地でも方言を使っていなかった。佐賀は純子(河瀬さん演じるキャラクター・紺野純子)と一緒に新しい体験をしている感覚。その素直な感覚を生かして、佐賀に行ったことのない人が行ってみたいと思えるような演技をしていきたい。

本渡 今、長崎が舞台のアニメに携わっていて、過去には名古屋のプロジェクトにも参加していたが、方言をしゃべることはなかった。どの作品も地元愛が盛り込まれたすてきな作品だが、実際に地元の人から特産品へのこだわりを聞いたり、歴史、風習などへの愛情を感じたりして、それを声に乗せて表現してみたいと考えるようになった。気持ちの部分で勉強になっている。現地からの応援を受け止め、精いっぱい声で恩返しできるように頑張りたい。

さが維新まつり後キャストインタビュー

メモ

 (※1)有明海のエイリアンとも例えられる珍魚。河瀬さんの希望によりあえて詳述しない。

 (※2)12月にデビューする佐賀県産イチゴの新品種。果実の断面まで鮮やかな赤色と、優しい甘さや果汁のみずみずしさが特長。県とJAグループ佐賀、生産者が2010年から7年がかりで開発し、10月にブランド名が発表されたが、斬新な名前は当のイチゴ農家にも衝撃を走らせた。現在の主力は20年前に開発された「さがほのか」。

 (※3)全国トップクラスの高品質の牛肉。JAグループ佐賀管内の肥育農家で飼育された黒毛和種のうち、日本食肉格付協会の定める規格で最高の肉質である「5」等級、および「4」等級の脂肪交雑BMS値「No.7」以上のもののみを指す。それ以下の「佐賀産和牛」に「佐賀牛」の呼称は使えない。甲子園に出場を決めた野球部に、活躍を願う地元のJAなどから贈られることがあるが、時に「慣れない高級肉で選手が腹を壊すのでは」と心配する声も聞かれる。

 (※4)栄養分豊富な河川が流れ込む有明海で、世界有数の干満差(最大6メートル)を利用し海水と太陽光を交互に吸収させて作られる。艶のある黒紫色で、火であぶると緑色に変わる。口溶けと香ばしさ、とろけるような甘みが特長。昨年まで販売枚数・販売額で15季連続日本一を誇っている。佐賀県産ノリの最高級ブランドは「佐賀海苔(のり)有明海一番」で、それを選定する食味検査員になるにも合格率30%以下の難関試験を受けなければならない。

 (※5)唐津市呼子町の名物となっている「活き造り」は、半透明の身に足がまだ動いている状態でテーブルに届く。こりこりとした歯ごたえを楽しみつつかんでいると独特の甘みが広がる。天ぷらにすると柔らかい。呼子港などで見られる一夜干し加工用回転式乾燥機の名称は「イカぐるぐる」。

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