松尾建設が開発した制御装置。再エネの発電量を調整できる=吉野ヶ里町

 松尾建設(本店・佐賀市、松尾哲吾社長)は、太陽光などの再生可能エネルギーの発電量を調整できる技術を開発し、特許を取得した。電力の需給バランスが崩れると大規模停電が起きるため、九州電力は火力発電や揚水発電などで対応できなかった場合、太陽光発電の出力制御を実施してきた。現状の出力制御では発電量はゼロになってしまうが、この技術があれば発電量を半分や8割に設定できるという。

 

 太陽光などの発電施設では直流の電力をパワーコンディショナー(PC)で交流にして、電力会社の送電網に流している。松尾建設が開発した制御装置をPCに接続すれば、調節計で設定した電力分だけを自動的に発電できるようになる。自家消費できずに電力系統に流れてしまう「逆潮流」を防げるという。

 装置は化学プラントの制御技術を応用して開発し、6月に実証実験を行った。装置製造は、九州電力の子会社で通信機器などを手掛ける「ニシム電子工業」(福岡市)が行う。装置の販売先は、工場や学校、メガソーラーなどを視野に入れている。価格は未定。

 松尾建設の担当者は「再エネ業者が発電量をきめ細かに制御でき、発電の無駄を防げるようになる。送電網の負担を減らし電力安定に役立つ」と胸を張る。特許には余剰電力だけを蓄電する技術が含まれており「大規模停電時の分散電源などさまざまな可能性を探っていきたい」と抱負を語った。

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