プルサーマルのために欧州から運ばれ、九州電力玄海原発に陸揚げされたMOX燃料輸送容器=平成21年5月、東松浦郡玄海町

 東松浦郡玄海町の玄海原発3号機で、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を装てんした原子炉が起動した。使用済み核燃料を再処理して使うプルサーマルが、当初の計画より約10年遅れて国内で初めてスタートした。

 プルサーマル計画は1997(平成9)年、ウランの有効利用策として国が閣議で了承した。東京電力や関西電力が先行していたものの、トラブル隠しなどの問題で遅れた。玄海3号機を巡っても、計画導入に関する討論会(2005年)で九電による「仕込み質問」があり、主催した佐賀県も容認していたなどの問題が明らかになった。

 MOX燃料は資源の節約につながると期待される一方、制御の難しさなどの危険性も指摘される。また核燃料サイクル政策を巡っては、「本命」とされる高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉が2016(平成28)年に決まったほか、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地選定も進んでいない。

 玄海3号機は10(同22)年の定期検査以降運転を停止していたが、東京電力福島第1原発事故後の新規制基準に合格し今年3月、プルサーマル発電で再稼働した。(新元号まであと177日)

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