終演後に抱き合って舞台の成功を喜ぶ構成劇キャストと鳥栖商業高ダンス部員

開会式では、生徒実行委員が大会テーマを力強く宣言した

構成劇「蒼天の翼」。本番さながらの前日リハーサル

構成劇「蒼天の翼」の前日リハーサル。カチガラスのように舞う鳥栖商業高ダンス部

前日リハーサルに臨む吉村安莉生徒実行委員長(中央)

オーケストラピットから、迫力のある演奏で式を盛り上げた佐賀北高吹奏楽部

会場内に茶席を設けて、来場者をもてなした茶道部の生徒たち

二県交流ステージでは、2020年に全国総文を開く高知県の生徒実行委員会も出演。マスコットキャラクター・土佐なる子は今回初お披露目となった

 第43回全国高等学校総合文化祭(2019さが総文)の開会式のリハーサルを兼ねた「プレ大会総合開会式」が14日、佐賀市文化会館で盛大に開かれた。今年の第30回県総文祭と合同で開かれ、構成劇や合唱、ダンスが披露されたステージは高校生の熱気に包まれた。

 今回は、その開会式の様子を特集。パワフルな演技で客席を魅了した構成劇、式や劇中の演奏を支えた佐賀北高吹奏楽部、来場者を茶席でもてなした茶道部、2020年に「こうち総文」を開催する高知県生徒実行委員会の声を紹介する。

 総合開会式やパレードを進行するアナウンス8人も決定し、大役に向けた意気込みを語ってくれた。実行委員会だよりは、プレ大会総合開会式でのおもてなしの取り組み、式後にあった高知県との二県交流会を報告する。

 「創造の羽を広げ、蒼天へ舞えバルーンの如く 今羽ばたこう 大空の未来へ」。プレ大会総合開会式は、生徒実行委員らによる力強い宣言が会場に響きわたった。

 式典では全23部門の代表生徒たちが部門のイメージを交え、大会への意気込みを一人一人語った。「故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知る 先人たちの思いを受け継ぎ、未来へ羽ばたきます(郷土研究)」「日本文化・茶道の真心は国境を越えて届くはず、世界に羽ばたけ(茶道)」

 国内外の高校生約2万人が参加する全国総文祭。世界や未来を思い描いた言葉を胸に、来年の開催へと歩みを進める。

 

文化引き継ぐ決意表現 キャスト15人熱演

構成劇「蒼天の翼」

 これまで脈々と受け継がれてきた文化を、さが総文に集まる高校生がまた引き継いでいく-。構成劇「蒼天の翼」は、そんな強い決意を表現した。

 7月のオーディションから約3カ月。厳しい練習に食らいついてきた15人のキャストが、文化部活動の原点である、想像し、創造する素晴らしさを高らかにうたい上げた。

 鳥栖商業高ダンス部は波やカチガラスを演じ、華やかに舞った。佐賀東高演劇部は練習時から本番まで寄り添い、陰ひなたから劇の進行を支えた。佐賀北高吹奏楽部も管楽器の音を響かせ、物語を盛り上げた。

 本番を迎えるまでには試練もあった。もともと限られていた練習時間は、週末ごとにやって来る台風でさらに削られていった。そんな中、いやどみ☆こ~せいさん(佐賀東高演劇部顧問)が手掛ける脚本と劇中歌は練りに練られ、最高を求めて次々に変わっていく。変更が加わるたび、キャストは新しいせりふや歌を体にたたき込んでいった。

 演出の栗原誠治さん(ティーンズミュージカルSAGA代表)も、最高の舞台を追求して演出した。前日リハーサルの夜には「キャストも鳥栖商と一緒に踊ろう」と提案、キャストはたった一晩でダンスを覚えた。

 しかし本番では、そんな苦労を感じさせない躍動をみんなが見せた。表現し、創造する喜びが舞台にあふれ、940人の観客を圧倒した。

 来年の本大会でもさらにグレードアップした構成劇を見せるが、いやどみさんと佐賀東高演劇部、3年生メンバーとともに舞台を作るのは今回が最後。終演後いやどみさんが「よし、みんなでハイタッチ」と声をかけると、生徒らはお互い両手を広げて駆け寄り、抱き合った。

 

最後の大仕事、後輩にバトン

生徒実行委員長・吉村さん(佐賀清和3)

 

 吉村安莉生徒実行委員長(佐賀清和高3年)にとって、最後の大仕事となった総合開会式が終わった。吉村さんは「ほっとした」と安どの表情を見せた。

 来年7月から迎える本大会に向け、土台作りを目指したプレ大会だった。吉村さんは「実行委員1期生も2期生も一丸となって取り組めて、成長が実感できた。経験を来年に生かしてほしい」と、後輩らに笑顔でバトンを渡した。

迫力演奏 佐賀北吹奏楽部式典に花

 プレ大会総合開会式を支えたのは佐賀北高の吹奏楽部。部員59人の奏でる音が式に花を添えた。

 テーマソングの「Fly」をはじめ全6曲を披露、構成劇「蒼天の翼」でも迫力ある演奏で盛り上げた。部長の山下由姫さん(16)は「47年に1回の大きなステージで演奏でき、貴重な経験になった」と語った。ステージ下にある「オーケストラピット」での演奏は初めてで「他校が使っているのを見て、入ってみたかった。感動した」と笑顔がはじけた。

 来年の本番に向け、山下さんは「演奏のレベルをもっと上げて『佐賀の吹奏楽部はすごい』と思わせたい」と意気込んでいた。

茶道部会もてなし、和む

 熱気にあふれる会場で、そわそわと開演を待つ来場者らをゆったりともてなしたのが茶道部会。佐賀北高など5校の生徒ら約30人が、約100人に抹茶と和菓子を振る舞った。

 本番前はお昼ご飯がのどを通らないほど緊張したという茶道部員たち。しかし振る舞いが始まると、穏やかな所作と優しいほほえみで来場者を和ませていた。

 佐賀西高2年の小島琴音さんは「多くの人を前にお点前をするのは緊張する」としながらも、「お茶をたてているうちに気持ちも落ち着いた」と笑顔を見せた。佐賀清和高2年の森天音さんも「無心になって集中できるので、考えが整いポジティブになれる」と茶道の魅力を語ってくれた。

生徒実行委「20年総文」PR

2年後の高知からキャラも出演

 2020年に全国総文が開かれる高知県の生徒実行委員は二県交流ステージに出演。佐賀と高知の共通点である特産物のノリやかんきつ類、維新博を取り上げてPRした。マスコットキャラクター・土佐なる子もこの日初めてお目見えして、にぎやかなステージになった。

 高知県生徒実行委員会は7月に結成したばかり。出演した出口絢野さん(16)は「佐賀と高知の共通点を分かりやすく伝えたかった。プレ大会のイメージは湧いたので頑張っていきたい」と話し、2年後の総文祭に向けて走り出していく。

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