対話アプリLINEの画面。SNSの利用に絡んで若い世代が犯罪の加害者や被害者になるケースが県内でも後を絶たない(イメージ写真)

 ツイッターなど会員制交流サイト(SNS)の利用に絡み、若い世代が事件の加害者や被害者になるケースが後を絶たない。佐賀県内でも、ツイッターに露出した下半身の画像を投稿したとして中高生らが摘発されたり、SNSを通じた裸の画像のやりとりなどが明るみに出たりしている。誰でも簡単に情報発信できるSNSが、使い方次第で犯罪につながるリスクをはらむことをどう啓発していくかが課題となっている。

 ツイッターに下半身の画像を投稿したとして、佐賀県警は今年8~9月、県内などの中高生ら5人を書類送検した。5人は「自分の下半身を撮影して投稿した」と話し、出会い目的の動機があったされる。

 9月上旬には、SNSで女子高校生を脅したとする強要未遂容疑で、佐賀市の男子高校生を逮捕。やりとりの中で女子生徒から裸の画像を受け取り、脅迫の材料としたという。加害と被害は隣り合わせで、ツイッターの件で摘発された県内の男子高校生(18)は昨年11月、SNSで知り合った会社員の男(39)とみだらな行為をした疑いも浮上し、男の逮捕につながった。

 県警サイバー犯罪対策課の藤井信吾サイバーセキュリティ対策官は「犯罪行為という自覚にとぼしい」と指摘。「放置しておけば、他人にも安易に裸の画像を強要するなどの犯罪にエスカレートしかねない。リベンジポルノや殺人といった命や人権が侵害される重大事件につながる恐れもある」とする。

 県警人身安全・少年課によると、県内でSNSを介して18歳未満の子どもが裸の画像を要求されたり、相手と会って性被害に遭ったりした事件の摘発は、昨年までの5年間で計43件。4年前からは年間8~13件で推移している。5年間で摘発した37人のうち、7人が20歳未満の少年だった。

 県警はツイッター投稿事件の一斉摘発に伴い、高校生以下のSNS利用に関するモラル向上の指導を強化するよう県教育委員会に申し入れた。担当者は「児童生徒が被害者にも加害者にもならないために、引き続き保護者、PTAと連携して指導したい」とする。一方、教育現場からは、子どもが実名以外で登録したアカウントを使っているケースがあり、現状把握の難しさを指摘する声もある。

 情報モラル教育に取り組むNPO法人「ITサポートさが」(佐賀市)の陣内誠理事長は「興味本位から犯した過ちでもインターネットでは証拠が残り、拡散すると消せず、『若気の至り』では済まない。後で苦しむ恐れがあることを子どもに理解させるべき」と話し、保護者や学校現場を含め社会全体で啓発に取り組む必要性を指摘した。

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