佐賀県が現地に建て替える方針を固めた県立点字図書館=佐賀市天神

 開館から46年たつ佐賀県立点字図書館(佐賀市天神)について、県が現地に建て替える方針を固めた。近隣に移転する案もあったが、利用者が使い慣れた場所に建設することを優先した。2019年度の当初予算案に設計費を計上する見込みで、新館は21年度の運用開始を目指す。

 

 点字図書館は1972年に開館した。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は421平方メートル。耐震性に大きな問題はないものの、シロアリの被害で壁がはがれるなど劣化が進んでいた。エレベーターもなく、トイレも男女で1階と2階を分けて使うなど不便だった。

 県は新しい点字図書館の在り方を検討するため、学識者や視覚障害者、ボランティアらによる検討委員会を2016年度に設置した。移転候補地として南側に隣接する旧総合保健会館が示されていたが、「視覚障害がある人にとっては、使い慣れた場所が一番いい」という意見もあり、建設地の調整が続いていた。

 県障害福祉課によると、9月までに庁内で現地建て替えの方向性を決め、同月28日の検討委員会でも了承を得たという。

 今後は基本構想を取りまとめ、来年度に設計を終える方針。現在の建物を解体する間は旧総合保健会館に仮入居する。20年度中に建設工事を進め、21年度に新館の運用を開始するスケジュールを想定している。

 新しい点字図書館ではエレベーターの設置なども検討している。障害福祉課は「現在の施設はユニバーサルデザインの基準を満たしていないので、その点も改善していきたい」と話す。

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