衝突事故で転覆したプレジャーボートを救助する水難救済会員の漁船=昨年7月、波戸岬沖

 夏のレジャーシーズンが終わりました。海水浴やマリンレジャーを楽しまれたと思います。私も美しい唐津の海を満喫しました。

 海で遭難した人たちの救助活動は海上保安庁などの公的機関が行いますが、民間ボランティア団体も救助活動を行っていることをご存じでしょうか。それは(公社)日本水難救済会です。

 救済会は1889(明治22)年に創設され、現在、全国に40の地方水難救済会があり、その傘下に救難所・支所が約1300カ所設置されています。所属する救助員は小型船を所有する漁業者や会社員など職業を持った人たちで、事故の一報を受けると荒天昼夜もいとわず、直ちに生業を投げ打って救助活動にはせ参じます。

 佐賀県にも平成11(1999)年、県水難救済会が設置されました。沿岸市町の支援も受け、玄界灘と有明海に11カ所の救難所を設置し、約700人が救助員として救助活動にあたっています。これまで134人と84隻の船を救助しています。

 救助活動以外にも夏季の海水浴場の警戒、小中学生を対象とした安全教室の開催、定期的な救助訓練も行っています。自然災害等が発生した際には佐賀県との協定により、離島などへの物資輸送や住民避難に協力することになっています。

 海難事故に迅速かつ的確に対応するために、唐津海上保安部では日夜24時間体制で頑張っているところですが、小型船でしか近づけない離島の小さな港や有明海の浅海域など地元の海を熟知した救助員の活動は非常に心強いものがあります。

 海の安全安心はこのような崇高なボランティア精神を持った人たちの活動によっても支えられているのです。(唐津海上保安部長・本田雄一)

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