整備新幹線の建設費負担などについて見解を述べた青柳俊彦社長=福岡市のJR九州本社

 佐賀県内の二つの駅で今月、コンクリート片の落下が発生したことについて、JR九州の青柳俊彦社長は17日の定例会見で「お客さまがいらっしゃらなかったとはいえ、続けて起こしてしまい、大変申し訳ない」と陳謝した。原因の調査を進め「メカニズムが分かれば公表し、対策を施したい」と再発防止に努める考えを示した。

 コンクリート片は、9日に長崎線の佐賀駅構内の高架橋から南口駅前広場とバスセンターとを結ぶ通路沿いに6個落下、16日には佐世保線北方駅の跨線(こせん)橋からホームに1個落下した。

 青柳社長は「外観検査だけでは把握できなかった」と説明し、「九州の鉄道設備は古く、安全対策をきっちりと取りたい」と強調した。会見後、広報担当者は「原因次第で、全ての跨線橋を調査するかどうか考えたい」と話した。

 一方、整備新幹線の建設費が国の財政を圧迫しないように、JR各社に負担の引き上げを求める改革案を、財務省が16日の財政制度等審議会分科会で示したことに関しては「具体的にわれわれのところに話は来ていない」と述べるにとどめ、負担増に応じるかどうかは明言を避けた。

 新幹線建設は国や自治体からの支出に加え、JRが支払う新幹線施設の貸付料などが財源になる。青柳社長は「(貸付料は)30年間で得る収入とコストで計算するが、既に支払った分(九州新幹線鹿児島ルート)の収入予想が低かったとは思わない」と話し、引き上げの論議をけん制した。

 九州新幹線長崎ルートの武雄温泉-長崎間の建設費が当初計画より2割以上増えた点については「東京五輪での建設資材、人件費の高騰は予期し得なかった。見通しが甘かったのではない」とした。

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