市民対話集会で原発報道の難しさを語る地方紙の担当記者ら=佐賀市の「ほほえみ館」

 福島第1原発事故や再稼働した玄海原発(東松浦郡玄海町)、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)などに焦点をあて、九州の地方紙記者と専門家を招いて原発報道の在り方を考える「市民対話集会」(佐賀新聞労働組合主催)が13日、佐賀市であった。原発担当の記者からは、「福島原発事故以降、多くの人が不安を抱えている」としながらも、一定割合の無関心層へどう問題提起していくかという課題も示された。

 基調講演では、2014年から4年間、原発担当となった鹿児島県の南日本新聞編集部の赤間早也香記者が「新聞報道の信ぴょう性を担保するためにも、原発立地自治体の取材でも住民の実名にこだわった」と語った。また長崎大学核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎教授は「(東日本大震災の)3・11以降、原発に対しては『脱原発』と『推進』の二極に分化している」とした上で「解決には、信頼できる独立した情報提供の仕組みが必要」と訴えた。

 パネルディスカッションでは、佐賀新聞の林大介記者も加わった。林記者は「県民の原発に対する意識は『推進』でも『脱原発』でもない『サイレントマジョリティー』(もの言わぬ多数派)が多い。ただ、何らかの問題意識を感じており、報道でどうアプローチするかが鍵」と語った。

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