復旧のめどが立っていない西九州自動車道ののり面崩落現場=12日、伊万里市南波多町

■復旧めど立たず

 1日に起きた西九州自動車道(伊万里市南波多町)の大規模なのり面崩落事故で、国土交通省佐賀国道事務所は12日、事故原因について、岩盤層の間に雨水か地下水が浸透し、滑り落ちた可能性が高いとの見方を示した。現場以外にも同じような地層がないか調査する方針で、復旧の見通しは立たないという。

 同日、山口祥義知事の現地視察で明らかにした。現場の区間は山を切り取って造られ、のり面が高さ約20メートル、長さ約80メートルにわたって崩落している。佐賀国道事務所によると、事故後の現地調査で、のり面内の岩盤層に薄い湿った粘土層があったことを確認した。雨水か地下水が粘土層に浸透し、岩盤が滑り落ちたとみている。

 のり面にはコンクリートを吹き付け、補強のため長さ2~5メートルの鉄筋を多数打ち込んでいたが、それよりも深い部分から崩れた。同事務所は「粘土層の存在を予見できなかった」としている。粘土層への水の浸透は、7月の豪雨も影響した可能性があるという。

 同事務所は、現在通行止めにしている南波多谷口インターチェンジ(IC)-伊万里東府招IC間の5・3キロで、同じような地層がないか調査する。その結果を踏まえて対策工法を決めるため、復旧には長期間を要するという。15日に学識者らによる検討会を開き、事故原因について意見を聞く。

 現地で説明を受けた山口知事は「繰り返してはいけないので、しっかり対策を立てた上で早く復旧してほしい」と求めた。

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