プレ企画で展示される扇作家シルヴァン・ル・グエンさんの作品(C)NATHALIE BAETEN

 佐賀県西松浦郡有田町の行政や商工観光団体でつくる組織が、五輪イヤーの2020年夏、手仕事の国家的認定を受けた各国の作家が集う「世界人間国宝サミット」の開催を目指している。手仕事の魅力を世界に発信し、人や技術の交流を通じて伝統工芸の継承を狙う。プレ企画として今年11月18日から25日まで、佐賀の陶芸家とフランスの人間国宝の作品を集めた展覧会を有田町で開く。

 有田町で発足した「ワザノワ会議準備室」(代表・金子昌司源右衛門窯社長)が企画した。重要無形文化財保持者(人間国宝)の井上萬二さんや十四代今泉今右衛門さんらを擁する有田町で、東京五輪・パラリンピックで日本に注目が集まる20年夏、優れた技が伝わる町ならではの催しを開こうと調整を進めている。

 ドイツのマイスター制度や英国王室認定のロイヤル・ワラントなど、各国の国家的な認定を受けた作家に呼び掛け、作品展を含めた国際的な交流の場をつくることを構想している。

 プレ企画「有田とフランス人間国宝」は有田町の桂雲寺を主会場に開く。佐賀側は井上さんや三右衛門、若手作家ら、有田町と唐津、伊万里市の計9人が壺(つぼ)を出品する。仏側からは、昨秋に東京国立博物館の「フランス人間国宝展」で展示された扇や金銀細工、革細工を手掛けた8人が出展し、日仏作家の作品を対にして展示する。

 扇作家のシルヴァン・ル・グエンさんや佐賀の陶芸家らによるトークイベント、ワークショップも開く。準備室は「プレ企画は、世界的ブランドと仕事をしているフランスの人間国宝から、日本の伝統工芸に欠けがちなマーケティング力を学ぶ機会にもなる。これを弾みにサミットを実現し、伝統工芸のファン層の拡大につなげたい」と話す。

 問い合わせは有田観光協会、電話0955(43)2121。

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