大村車両基地近くで建設中の新幹線本線の高架を視察した佐賀県議=長崎県大村市

 佐賀県議会の佐賀空港・新幹線問題等特別委員会(12人)は10日、建設が進む九州新幹線長崎ルートの大村車両基地(長崎県大村市)と嬉野温泉駅(仮称、嬉野市)を視察した。事業費の増額が新たな検討課題となる中、工事の進ちょく状況を確認した。車両の検査を担う大村車両基地を県議が視察するのは初めて。

 大村車両基地の敷地面積は約11ヘクタールで、2~10メートルの高さで盛り土をしている。建設主体の独立行政法人鉄道・運輸機構の担当者は、盛り土の工事が9割以上完了し、今後は擁壁や建物を整備すると説明した。工事に関する周辺住民からの意見を尋ねた議員に対しては、ほこりや騒音を不安視する声があったと答えた。

 嬉野温泉駅では高架の上を視察した。担当者がレールの敷設作業に着手していることや、これから整備する駅舎のデザインなどを報告した。駅の予想利用者数を議員が質問したが、担当者は「公表していない」として明示しなかった。

 長崎ルートは武雄温泉-長崎間をフル規格で整備中で、進ちょく率は10月1日現在で用地99%、トンネル86%、高架橋・橋りょう47%。国土交通省は佐賀、長崎両県に対して8月、5千億円だったこの区間の事業費が1200億円膨らんで6200億円になる見通しを示した。佐賀県は225億円だった実質負担額が43億円増の268億円になると試算している。

 特別委の土井敏行委員長は「工事は順調に進んでいる印象を受けた。事業費の増加については今後議論することになる」と話した。

 長崎ルートを巡ってはフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入断念を受け、未整備区間の新鳥栖-武雄温泉間の整備方式についてフル規格化とミニ新幹線を軸に議論されている。

このエントリーをはてなブックマークに追加