のり面崩壊に巻き込まれた人がいないか調べる佐賀広域消防局の高度救助隊=1日午後3時15分、伊万里市南波多町の西九州自動車道路

 巨大な岩盤と土砂が道路をふさいでいた。伊万里市南波多町の西九州自動車道南波多谷口インターチェンジ(IC)-伊万里東府招IC間(5・3キロ)で1日に起きた大規模なのり面崩落。今年3月に開通した同区間は7月にも土砂崩れが発生しており、地元住民からは工事が適切だったかを問う声が上がった。

 現場には佐賀広域消防局の高度救助隊も駆け付け、巻き込まれた人がいないか特殊な機材を使って調べた。午後3時半すぎ、人の反応がなかったことが確認されると、関係者に安堵(あんど)が広がった。

 30日は台風24号の影響で伊万里市も強風と雨に見舞われた。ただ、佐賀国道事務所によると、現場付近の雨量は28日の降り始めから40ミリ程度しか降っていない。のり面はコンクリートを吹き付けた上に、多数の鉄筋を打ち込み補強していたにもかかわらず崩落した。急きょ学識者らを集めたが、「原因は複合的」との見方にとどまった。

 7月の豪雨では、今回の現場から2キロほど唐津寄りの道路脇の斜面が長さ22メートル、高さ11メートルにわたって崩れた。2016年12月には、同区間の整備中にさらに別の場所でもろい地層が確認された。一帯は地滑りが起きやすく工事は難航したが、同事務所は「2017年度内」の開通予定を変更せず、3月31日ぎりぎりに開通式が行われた。

 地元区長の前田正光さん(64)は「現場で働く人から工期に無理があったと聞いていた。半年で2度も崩れてしまい、工事に問題がなかったか、疑問を持たざるをえない。しっかり原因究明をしてほしい」と注文した。

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