沿線の小屋が崩れ、構造物(手前)を巻き込み、停止したJR唐津線普通列車=9月30日午後2時15分ごろ、小城市三日月町三津

強風の影響で折れた松の木。軽乗用車が下敷きになった=9月30日午後2時半ごろ、佐賀市の県総合運動場内駐車場

 強い台風24号は30日、九州付近を通過し、佐賀県内では強風による交通機関のトラブルや構造物の落下事故、倒木被害が相次いだ。JR唐津線では走行中の列車が沿線で損壊した小屋の構造物にぶつかり、深刻な被害につながりかねない事態も起きた。

 佐賀地方気象台によると、佐賀市で午後1時35分ごろに最大瞬間風速35・5メートル、唐津市で午前11時5分ごろに同28メートルを観測した。

 JR九州などによると、午後0時45分ごろ、小城市三日月町三津のJR唐津線小城-久保田間で、沿線のプレハブ小屋が崩れて西唐津発佐賀行き普通列車(2両編成)に衝突、金属製の骨組みを押し出しながら停車した。乗客・乗員21人にけがはなかった。男子高校生(16)は「すごい音がして電車が数十センチ浮いた感じだった。脱線して横転するかと思い、生きた心地がしなかった」と話した。鉄道ではこのほか、唐津線や長崎線で倒木などのトラブルがあり、運転見合わせや遅れが出た。

 県や各警察署などによると、佐賀市開成6丁目でアパート屋上のソーラーパネルが隣の建物に落下する事故があり、各地でも看板の落下や道路沿いの倒木があった。小城市では風で飛んできた金属片が10代男性の腕に当たり軽傷、多久市ではトラック後方で作業中の50代男性運転手が風にあおられた荷台のドアに頭をぶつけ、軽いけがを負った。

 空の便も乱れ、佐賀を発着する全日空羽田便は10便中7便が欠航。成田-佐賀間の春秋航空日本便とソウル-佐賀間のティーウェイ航空便にも遅れが出た。唐津市と長崎県壱岐市を結ぶ九州郵船のフェリーは全便欠航した。

 九州電力佐賀支社によると、佐賀や小城、伊万里市など4市2町で最大約1100戸が停電した。

 県は災害情報連絡室を立ち上げて情報を集約し、佐賀市など18市町は避難所を開設して自主避難を促した。

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